実践報告 (共著)

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日本ミュージアム・マネージメント学会

研究紀要 第21号 2017年3月 pp.37-44.

タイトル

「対話型博物館生涯学習システムPCALiの利用履歴に見る博物館職員・一般市民の博物館資源利用傾向に関する考察」

著者

原田(庄中)雅子 本間浩一  小川義和
(本間以外は、国立科学博物館所属)

主に、データの分析を担当しました。

和文要旨

 PCALi システムは、研究協力館の学習プログラムを中心とした博物館資源を公開し検索可能としたうえで、博物館学芸員や教育普及担当者(ユーザM)と全世代の一般市民(ユーザP)のシステム内の挙動を記録することができる。

 この機能を用いて、ユーザM とユーザP のログイン後のシステム上での挙動を調査した。ユーザM は他施設の学習プログラムを参照していることが観察された。例えば、自分の所属館の存在する都道府県以外の学習プログラムについても参照した形跡がみられた。また、ユーザP は特徴的な挙動を示す世代があることが判明した。学習プログラムは「感じる」「知る」「考える」「行動する」に分類されてデータベースに入力されているが、ユーザP は全体的に「感じる」に分類される学習プログラムを参照する傾向が高く、熟年期・高齢期層のみは「知る」に分類された学習プログラムを参照する傾向が高かった。