日本ミュージアム・マネージメント学会第19回大会で研究発表をしました

http://www.jmma-net.jp/katudou/19taikai/19taikai.html

<発表タイトル>

「ミュージアムとソーシャル・ネットワーキング」

 <要旨>

はじめに

 インターネットやモバイルネットワーク等でSNSの利用が急速に普及している。仮想世界でのあらたな手段を用いたコミュニケーションの量の急増は、現実世界のソーシャル・ネットワーキングの形成と質の変化にも大きな影響を及ぼしている。ミュージアムもその変化から独立でいることはできない。

ミュージアムとソーシャル・ネットワーキングの構造

 ミュージアムもソーシャル・ネットワーキングも、何かと何かの間に入って媒介する“メディア”であり、同時に何かの存在の背景にある“場”でもある。現実と仮想の両世界で起こりつつある変化を“メディア”と“場”の2面からとらえる。また、発表では、ミュージアムに関係するさまざまの要素の間の横断的なつながりの集積の中からひとつの構造として識別できるものを“レイヤ”と呼ぶ。ミュージアムに関連して社会的に形成される横断的なレイヤ構造の実事例を観察する。

    1.  ソーシャル・ネットワーキングというメディア ・革命的なコミュニケーションの変化、メディアの仮想化(進化)
    2. ミュージアムという場 ・数と質の関係、コミュニケーションの“場”としてのミュージアム
    3. メディアによる断片化と場における再構成 ・情報と人の断片化、レイヤの再構成、新しいタイプのレイヤ    

“ミュージアム”דソーシャル・ネットワーキング“ × X

 “ミュージアム”と“ソーシャル・ネットワーキング“の組み合わせから生じるレイヤの事象と可能性を解きほぐす観点として5つのXを選ぶ。

進行する多次元化と核となる価値

 ミュージアムとソーシャル・ネットワーキングが共進化するとしても、そのパスは一本道とは限らない。分析を通じてミュージアムの多次元化の可能性を指摘したうえで、社会システムとしてその可能性を取り込んでいく必要性を主張する。

発表

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質疑

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